大久保嘉人は清水戦で2ゴールと圧巻のパフォーマンスを見せた。
中村憲剛も「あれがストライカーたる所以。ここ3試合はノーゴールで彼自身もフラストレーションが溜まっていたと思うけど、チームにとっても大きなゴールだった」と賛辞を送る。
ゴールはさすがのひと言。しかし、それ以上に今回触れたいのは、パスを受ける際の“喜怒哀楽”だ。
おそらく、90分を通して大久保のそれを見ているだけでも、十分に試合を楽しめる。それほど全身で感情を露わにするのだ。
地面を叩く、ポストを蹴るといった行動は日常茶飯事。パスの出し手がミスをすれば、その場ですぐに要求を飛ばす。それも遠くから見ても分かるほど怒りの表情で、だ。
この日も大久保が見せた喜怒哀楽は、名優並みのそれだった。とりわけ顕著だったのは、大島僚太からパスを受ける時だ。
序盤から大島は大久保の足もとに何度もパス通す。一見すると、あまりに強すぎてミスかと思えるほどだが、大久保はそれをピタリと止めて次のプレーに移行した。
その際、大島に向かって親指を立てて「ナイスパス!」のメッセージを送る。
別の場面では、大久保が裏のスペースへと走り出し、大島もそれに合わせてパスを狙う。惜しくも通らなかったが、大久保は笑顔で拍手し、チャレンジする姿勢を称賛した。
もっとも、褒めるばかりではない。後半、前線に張っていた大久保が中盤に下がった際、大島が足もとにパスを通した。ここまではいつも通りだ。
しかし、ボールがわずかに後ろへずれてしまう。といっても、パス自体は成功し、攻撃は淀みなく続いたが、一連のプレーが終わった後、大久保は鬼の形相と大きなリアクションで叱責した。
その身振り手振りは「ここに出せよ! そうすればそのまま前に行けただろ!」と言わんばかりだ。
大久保はリアクションで観客を楽しませる稀有な選手のひとりだろう。これほどストレートに感情を出せるのは、ある種の才能かもしれない。少なくとも日本人らしからぬ感情表現は魅力のひとつだ。
大久保がピッチ上で見せる「称賛」と「叱責」のリアクション。時に駄々っ子のような印象すら与えるそれは、エンターテイメント性に優れた“ショー”といった風情で、観る者を飽きさせない。
清水戦の先制点後、ゴリラのように両手で胸を叩くゴールパフォーマンスで会場を大いに沸かせたかと思えば、終了間際には左足を痛めて担架で運ばれ交代。
長期離脱の雰囲気すら漂わせたが、取材エリアには痛がる様子もなく現われ、「あの時は左足の足首、脛、膝が痛くて立てなかった。でも今は恥ずかしいぐらい大丈夫です」と周囲を笑わせた。
ゴールだけでなく、あらゆる場面で観客の目を惹き付ける。試合後にどれだけ大久保が毒舌を吐き、苦言を呈しても愛される理由がそこにある。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150726-00010005-sdigestw-socc
中村憲剛も「あれがストライカーたる所以。ここ3試合はノーゴールで彼自身もフラストレーションが溜まっていたと思うけど、チームにとっても大きなゴールだった」と賛辞を送る。
ゴールはさすがのひと言。しかし、それ以上に今回触れたいのは、パスを受ける際の“喜怒哀楽”だ。
おそらく、90分を通して大久保のそれを見ているだけでも、十分に試合を楽しめる。それほど全身で感情を露わにするのだ。
地面を叩く、ポストを蹴るといった行動は日常茶飯事。パスの出し手がミスをすれば、その場ですぐに要求を飛ばす。それも遠くから見ても分かるほど怒りの表情で、だ。
この日も大久保が見せた喜怒哀楽は、名優並みのそれだった。とりわけ顕著だったのは、大島僚太からパスを受ける時だ。
序盤から大島は大久保の足もとに何度もパス通す。一見すると、あまりに強すぎてミスかと思えるほどだが、大久保はそれをピタリと止めて次のプレーに移行した。
その際、大島に向かって親指を立てて「ナイスパス!」のメッセージを送る。
別の場面では、大久保が裏のスペースへと走り出し、大島もそれに合わせてパスを狙う。惜しくも通らなかったが、大久保は笑顔で拍手し、チャレンジする姿勢を称賛した。
もっとも、褒めるばかりではない。後半、前線に張っていた大久保が中盤に下がった際、大島が足もとにパスを通した。ここまではいつも通りだ。
しかし、ボールがわずかに後ろへずれてしまう。といっても、パス自体は成功し、攻撃は淀みなく続いたが、一連のプレーが終わった後、大久保は鬼の形相と大きなリアクションで叱責した。
その身振り手振りは「ここに出せよ! そうすればそのまま前に行けただろ!」と言わんばかりだ。
大久保はリアクションで観客を楽しませる稀有な選手のひとりだろう。これほどストレートに感情を出せるのは、ある種の才能かもしれない。少なくとも日本人らしからぬ感情表現は魅力のひとつだ。
大久保がピッチ上で見せる「称賛」と「叱責」のリアクション。時に駄々っ子のような印象すら与えるそれは、エンターテイメント性に優れた“ショー”といった風情で、観る者を飽きさせない。
清水戦の先制点後、ゴリラのように両手で胸を叩くゴールパフォーマンスで会場を大いに沸かせたかと思えば、終了間際には左足を痛めて担架で運ばれ交代。
長期離脱の雰囲気すら漂わせたが、取材エリアには痛がる様子もなく現われ、「あの時は左足の足首、脛、膝が痛くて立てなかった。でも今は恥ずかしいぐらい大丈夫です」と周囲を笑わせた。
ゴールだけでなく、あらゆる場面で観客の目を惹き付ける。試合後にどれだけ大久保が毒舌を吐き、苦言を呈しても愛される理由がそこにある。
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