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【セルジオ越後コラム】ブラジルはいつかドイツに感謝する日がくる

泣き悲しむオスカルを見て、言葉をかけたラーム (撮影:フォート・キシモト)

セルジオ越後コラム
2014年07月12日10時02分

ブラジル国内ではドイツに1─7で惨敗した「ミネイランの悲劇」がまだ尾を引いている。おそらく
一生、大げさではなく本当に一生言われ続けることだろう。それだけ歴史的な敗戦だった。

その要因を探れば枚挙にいとまがないが、一つ言えるのは、スタンドを含めブラジル全土の感情的な
雰囲気が、より傷を深くしたということだね。開催国、それもただの開催国ではなく、サッカー王国
を自負するブラジルだ。そこにネイマールの負傷が重なり、試合前は本当に異様な雰囲気だった。こ
の試合だけではない。どの試合でも国歌が流れるたびに、選手や観客が涙を流すのだ。

この雰囲気の中で、ブラジルはドイツに勝とうとした。相手の強さを認めずに、ブラジルらしいやり
方で戦おうとした。そこであっさり先制点を奪われ、ひどいミスから2失点目。これで頭の中が真っ
白になったのだろう。もうどうしようもなかったね。

描きすぎたものが大きすぎて、7失点惨敗という結果とのコントラストに、みんなが心を痛めている。
そのサッカーを冷静に見れば、ドイツに負けることはまったく驚きではなかったけど、7失点はさ
すがに予想できない。けれど中途半端ではなく徹底的にやられたことで、ブラジルにとって自分たち
を見つめ直すいいきっかけになるかもしれないね。

昨今のブラジルは明らかに課題を抱えている。例えばネイマール以外パッとしたFWがいないのは今
大会でも証明された。あまりにも無残に白日の下にさらされた課題に対してどうするか。長い目で見
れば、かならず良い経験だったと思える時、いつかドイツに感謝する時が来るよ。
セルジオ越後

セルジオ越後(せるじおえちご)

サッカー解説でお馴染みのセルジオ氏による辛口コラム。
http://news.livedoor.com/article/detail/9035316/