欧州の舞台でイングランド・プレミアリーグ勢が調子を落としている。チャンピオンズリーグ(以下CL)でチェルシーが敗退を喫し、 
プレミア勢はCL決勝トーナメント1回戦で全滅するのではと囁かれるなか、イングランド代表のアシスタントコーチを務めるギャリー・ネヴィル氏が悲観的なコメントを残した。

 今季もCLの舞台に4チームを送り込んでいるプレミアリーグだが、ビジネス面に匹敵する成功を収められていない。
同リーグは前月、英国国内における2016年から2019年までのリーグ戦放映権で、総額51億3600万ポンド(約9360億円)という巨額の契約を締結。
リチャード・スクダモアCEOはこれにより「クラブチームは欧州のライバルたちを相手に、今以上に競争力を得るだろう」と喜んだ。

 しかし、高騰する放映権料とは裏腹に、近年のプレミア勢は欧州の舞台で振るわない。2005年から12年までは、述べ7チームがCL決勝に辿り着き、チェルシー、マンチェスターU、リヴァプールがビッグイヤー(トロフィー)を掲げ、欧州を席巻した。
しかしここ2シーズンは決勝に1チームも進めず、今季に至ってはベスト16で全滅の可能性もある。

 もっとも、敗退が決まったのはチェルシーのみで、マンチェスターCとアーセナルはCLセカンドレグの試合を残している。しかし、前者はバルセロナ(スペイン)に1対2、後者はモナコ(フランス)に1対3と、ともに本拠地での初戦を落としており、突破は困難な状況にある。

 チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は試合後、チームが「プレッシャーに対応できなかった」と、メンタル面の弱さを指摘。アーセナルのアルセーヌ・ヴェンゲル監督も「選手たちは気押され、平常心を失っていたようだ」と同様のコメントを残していた。

 そしてG・ネヴィル氏も、英『スカイスポーツ』に対し「しっかりと分析しなければならない。今の我々は、年を追うごとに恥ずかしい状況になっている」「本当にショッキングだ。トップレベルのサッカーに相応しいインテンシティを示せていれば、こんなことは起こらない。
我々はそこから程遠い。トップレベルの足元にも及ばない」と、厳しい言葉を口にした。

 G・ネヴィル氏はさらに「ポゼッション面で改善できることはあるかもしれない。しかし、守備面は改善どころの話ではない。ほかのチームはもっとエネルギーに溢れ、もっと貪欲で、勝利への飢えがある」と、イングランド勢がインテンシティに欠けるとした。

 なお、CLグループリーグで3位敗退となってヨーロッパリーグ(以下EL)に回ったリヴァプールは、決勝トーナメント1回戦ですでに姿を消している。ELでは唯一、エヴァートンが勝ち残っている。(STATS-AP)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150313-00000018-ism-socc

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