キリンチャレンジ杯イラク戦（１１日・日産スタジアム）とＷ杯ロシア大会アジア２次予選シンガポール戦（１６日・埼玉）に臨む
サッカー日本代表の海外組合宿が千葉県内で行われている中、ある“正論”が賛同を集めている。

合宿２日目となった２日、海外組の選手たちは午前に走り込み、午後はミニゲームなどボールを使ったメニューをこなした。
バヒド・ハリルホジッチ監督（６３）は「海外の選手はコンディションがばらばらだから」と理由を明かした。

そんな中、１日に発表された海外組が多くを占めた今回の代表メンバーに対し、川崎ＦＷ大久保嘉人（３２）が
「海外でプレーしていたら試合に出ていなくても選ばれる」と発言したことが、Ｊリーグ関係者から喝采を浴びている。

今回招集した２５人のうち海外組は１２人。だが、所属チームで今季主力として働いた選手は、
フランクフルトでの全３４試合中３３試合に出場したＭＦ長谷部と、３２試合で１２ゴールをあげたＦＷ岡崎（マインツ）ぐらいだ。
大久保の代表メンバー発表時での主張はもっともだろう。

現在のＪリーグ得点王は、今回招集されているＧ大阪のＦＷ宇佐美で１０得点。だが、同じ数のゴールを決めている鳥栖のＦＷ豊田も落選した。
多くのＪリーグ関係者は「大久保の主張は、その通りです。リーグ得点王が代表に呼ばれないなんて…」と賛同するのだ。

数値面でも大久保の“正論”を証明している。Ｊリーグが今季から鳴り物入りで導入した、試合中の選手の走行距離を測る
「トラッキングデータ」では、湘南のＦＷ高山が１３・６７キロでトップ。代表勢では１３位のＦＷ武藤（ＦＣ東京）の１２・７８キロが１位だ。

Ｊリーグの“得点王”と“走れる選手”を完全に無視しているハリル・ジャパンは、アジア２次予選でうまく機能するのか。
３年後のロシアで３８歳になるという理由で招集を見送られているＧ大阪のＭＦ遠藤は「調子はぼちぼちですよ。代表？　任せてください。
必ず戻りますから」。キッパリ言い切ったベテランの口調は、何かを予感させるモノが漂っていた。

http://www.zakzak.co.jp/sports/soccer/news/20150604/soc1506041140001-n1.htm