ドルトムントがハノーファーに0-1で敗れ、まさかのリーグ戦4連敗を喫した。
これはなんと2000年以来15シーズンぶりのこと。まさに泥沼にはまり込んでいる。
クロップ監督は「悪くないプレイだったが、不十分だった」と、ハノーファー戦を振り返った。
試合後から記者会見まで、鬼のような厳しい表情が崩れることはなかった。いったいドルトムントはどうしたのか。
不振の原因を探ると、まず不運だったのは、シーズン序盤に多くの負傷者を抱えたことだ。
ドイツ代表CBのフンメルスはシャルケとのダービー(9月28日)まで出場できず、
同じくCBのスボティッチも長らく実戦を離れた。開幕から2ヵ月がたちようやく復帰したものの、
最終ラインの不安定さがこのチームの全てに影響を及ぼしている。
他にもSBシュメルツァー、ドイツ代表歴のあるスヴェン・ベンダー、ギュンドアン、ロイス、
トルコ代表シャヒン、ポーランド代表ブワシコフスキー(いずれもMF)らが相次いで離脱し、
主力が揃わない状態が続いた。これが選手層の厚いバイエルンであれば、たとえリベリー、
ロッベンを欠いてもドイツ代表が控えているが、ドルトムントではそうはいかない。
ついで新加入選手がなかなかフィットしないことも波に乗り切れない大きな要因だろう。
ストライカーとして期待された2人、昨季のセリエA得点王のインモービレとヘルタから獲得したラモスも、
まだ馴染んだとは言えない。
ただし、もともと複雑な決めごとがあり、スピード感が際立つドルトムントのサッカーに慣れるのには、
かつての新加入選手も時間がかかっていたのは事実。レバンドフスキー(今季はバイエルンに移籍)も
最初の年はバリオスの陰に隠れてゴールを外しまくったし、今季ここまで攻撃の中心になっている
オーバメヤンもミキタリアンも、昨季はぱっとしなかった。
加入して半年足らずで結果を出した香川真司はレアケースなのである。
もうひとつ苦しんでいる要因があるとすれば、周囲から研究されてきたこともあげられる。
対戦相手がドルトムントを「研究して、引いてやってくる」と、香川も実感している。
結果、得意のショートカウンターがはまらないシーンがしばしば。ハノーファーの清武弘嗣は、
ドルトムントとの一戦について、「前線の3人には綿密な指示があって、それどおりにやった」と明かしている。
ただしこの試合、ハノーファーはさほど引いていたわけではない。シュート数はドルトムントの17に対して
ハノーファー7。ドルトムントには惜しいシュートもあり、勝つチャンスは十分にあったが、決め切れなかった。
先週のチャンピオンズリーグ、ガラタサライ戦で足をつり交代した香川はベンチスタート。
リードされた後半21分から途中出場した。その香川は復帰戦となったフライブルク戦以来、
ゴールから見放されている。運動量や周囲とのコンビネーションなどはだいぶ戻って来た感はあるが、
まだ香川らしいボールタッチは見られない。的確なファーストタッチで相手と接触せずに狭いエリアを抜け出す、
あの感じがまだないのだ。
また、この一戦に関しては、何より唯一のゴールとなった清武のフリーキックをほめなくてはならないだろう。
決して自由に攻撃ができたわけではなく、ボールタッチも増えず消え始めていた時間帯の
「あの1本にかけていた」というキックだった。ペナルティエリアの手前、
壁の頭上を越えてすとんと落ちたボールはゴール左隅にキレイに決まった。同僚のFWホセルから
「お前は今日、これで今季初得点を取る」と蹴る直前にささやかれたと言うゴールだった。
「練習通り」と清武は控えめに語り、「2点目を流れの中で決めたかった」とつけ加えた。
順位を落とし、まさかの15位に沈むドルトムント。3日後にはドイツ杯ザンクトパウリ(2部)戦、
そして来週末にはバイエルン戦が待ち受ける。本来であれば首位決戦となるべきバイエルン戦。
だが、今季はその構図が一変してしまっている。前半戦の正念場とも言える1週間になりそうだ。
http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/wfootball/2014/10/27/15/index.php
これはなんと2000年以来15シーズンぶりのこと。まさに泥沼にはまり込んでいる。
クロップ監督は「悪くないプレイだったが、不十分だった」と、ハノーファー戦を振り返った。
試合後から記者会見まで、鬼のような厳しい表情が崩れることはなかった。いったいドルトムントはどうしたのか。
不振の原因を探ると、まず不運だったのは、シーズン序盤に多くの負傷者を抱えたことだ。
ドイツ代表CBのフンメルスはシャルケとのダービー(9月28日)まで出場できず、
同じくCBのスボティッチも長らく実戦を離れた。開幕から2ヵ月がたちようやく復帰したものの、
最終ラインの不安定さがこのチームの全てに影響を及ぼしている。
他にもSBシュメルツァー、ドイツ代表歴のあるスヴェン・ベンダー、ギュンドアン、ロイス、
トルコ代表シャヒン、ポーランド代表ブワシコフスキー(いずれもMF)らが相次いで離脱し、
主力が揃わない状態が続いた。これが選手層の厚いバイエルンであれば、たとえリベリー、
ロッベンを欠いてもドイツ代表が控えているが、ドルトムントではそうはいかない。
ついで新加入選手がなかなかフィットしないことも波に乗り切れない大きな要因だろう。
ストライカーとして期待された2人、昨季のセリエA得点王のインモービレとヘルタから獲得したラモスも、
まだ馴染んだとは言えない。
ただし、もともと複雑な決めごとがあり、スピード感が際立つドルトムントのサッカーに慣れるのには、
かつての新加入選手も時間がかかっていたのは事実。レバンドフスキー(今季はバイエルンに移籍)も
最初の年はバリオスの陰に隠れてゴールを外しまくったし、今季ここまで攻撃の中心になっている
オーバメヤンもミキタリアンも、昨季はぱっとしなかった。
加入して半年足らずで結果を出した香川真司はレアケースなのである。
もうひとつ苦しんでいる要因があるとすれば、周囲から研究されてきたこともあげられる。
対戦相手がドルトムントを「研究して、引いてやってくる」と、香川も実感している。
結果、得意のショートカウンターがはまらないシーンがしばしば。ハノーファーの清武弘嗣は、
ドルトムントとの一戦について、「前線の3人には綿密な指示があって、それどおりにやった」と明かしている。
ただしこの試合、ハノーファーはさほど引いていたわけではない。シュート数はドルトムントの17に対して
ハノーファー7。ドルトムントには惜しいシュートもあり、勝つチャンスは十分にあったが、決め切れなかった。
先週のチャンピオンズリーグ、ガラタサライ戦で足をつり交代した香川はベンチスタート。
リードされた後半21分から途中出場した。その香川は復帰戦となったフライブルク戦以来、
ゴールから見放されている。運動量や周囲とのコンビネーションなどはだいぶ戻って来た感はあるが、
まだ香川らしいボールタッチは見られない。的確なファーストタッチで相手と接触せずに狭いエリアを抜け出す、
あの感じがまだないのだ。
また、この一戦に関しては、何より唯一のゴールとなった清武のフリーキックをほめなくてはならないだろう。
決して自由に攻撃ができたわけではなく、ボールタッチも増えず消え始めていた時間帯の
「あの1本にかけていた」というキックだった。ペナルティエリアの手前、
壁の頭上を越えてすとんと落ちたボールはゴール左隅にキレイに決まった。同僚のFWホセルから
「お前は今日、これで今季初得点を取る」と蹴る直前にささやかれたと言うゴールだった。
「練習通り」と清武は控えめに語り、「2点目を流れの中で決めたかった」とつけ加えた。
順位を落とし、まさかの15位に沈むドルトムント。3日後にはドイツ杯ザンクトパウリ(2部)戦、
そして来週末にはバイエルン戦が待ち受ける。本来であれば首位決戦となるべきバイエルン戦。
だが、今季はその構図が一変してしまっている。前半戦の正念場とも言える1週間になりそうだ。
http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/wfootball/2014/10/27/15/index.php
続きを読む