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世はW杯の最中。白熱したプレーに声を上げる一方、試合中ピッチに唾を吐き出す選手の姿をマナーの点から快く思わない向きもあるようだ。
だがこの行為にはちゃんとした理由があるという。

試合中は唾液が”痰”のような状態に 人間の体が興奮・緊張状態に置かれた際、唾液の分泌はむしろ抑制される。なのになぜサッカー選手は頻繁に唾を吐くのか?

「サッカー選手がフィールドを駆け回るのに、鼻による呼吸では足りません。呼吸を口へと切り替える必要が生じるのです」と、ドルトムント ・HNOクリニック院長トーマス・ダイトマー氏は説明する。
呼吸により空気が口中を巡ると、粘膜は乾いてくる。その結果残った唾液は粘り気を増し、痰のような状態になる。これが舌や口蓋にべたべたと 張り付けば、不快感から吐き出さずにはいられない、というわけだ。

しくじった時のストレス発散にもだが一方で、まだろくに走っていないにもかかわらず芝に唾を吐く選手も目にする。これをどう説明するのか?

スポーツ心理学者としての観点から、ユルゲン・ヴァルター氏はこれに二つの理由付けを行う。一つは自分の縄張りを本能的に印そうとする衝動、
つまり動物のマーキングだ。
もう一つはストレスの発散。「唾を吐く場面を見てみれば、選手たちが何かしくじったときに行っているとすぐ気付くでしょう」とヴァルター氏。

必要性から選手間では一般化
衛生上・マナー上の問題からして、「試合場で唾を吐く」という行為を心理学的理由から容認するのは難しいだろう。だとすれば
まずは生理学的必要性から選手間で一般化し、いわばそれに便乗するように心理的にも歯止めなく行われるようになったということか。

なんにせよ精神的にも肉体的にも負担の大きいスポーツ。必要というのであれば、それによって最上のプレーを見せてもらいたいものである。

http://irorio.jp/yasumyg/20140705/146188/